今年の夏は兎に角暑かった。
連日の猛暑に、自宅はエアコンをOFFにする時間が全くない。愛犬は1日中その冷たい風が吹く場所から動こうとはぜず、夕方の散歩も完全に拒否する始末。
一瞬でもOFFにするとヤツは吠えて訴える。エアコンをつけろと。リモコンを床においておけば自分で操作しそうな雰囲気すらある。
そんな夏のある夜、LINEが入る。
キャンプ仲間からだった。
登山を教えて欲しいとのこと。
まだまだ駆け出しの僕に教えてあげられることなどほとんどないが、一緒に登ることは出来るなと、涼しくなった頃に日帰りで登ろうと話した。
どこへ行こうか。
ゆっくりと登れて、それでいて景色も良い、下山後にキャンプもしたいな。
初めていくところでもいいのだけれど、といろいろ考えてみたが、しっくり来るところが決められない。
磐梯山だな。
下山後のキャンプは、
ほとりの遊びばキャンプ場。
これなら間違いがない。
提案すると二つ返事で決まった。
「山は早く登って早く下りたほうがいい」
僕が山を歩き始めた頃、一足先に登山を始められたブロ友さんの記事に有った言葉。
全くその通り、と実践している。
集合は裏磐梯八方台登山口駐車場にAM6:00。
紅葉の時期だから駐車出きるかどうかも不安でこの時間に設定したが、さすがに駐車場は空いていた。
キャンプ仲間はお友達を1人連れてこられるらしい。3年前に一度ご挨拶を交わしたことがあったが、良く覚えていない。今回が初めてお会いするようなものだ。
僕も山友さんを1人お誘いした。
計4人の山歩き。
楽しくなりそうだなと、駐車場にAM4:00頃到着し仮眠を取った。
AM6:00 ちょっと前、きっちり全員がそろった。
軽く自己紹介を済ませ、歩き始めた。
紅葉が素晴らしい。
黄色が主体。だから黄葉か、、、
足元を確認しながら慎重に歩くのだが、素晴らしい景色は目線を上げなければ望めない。
なんとも快適なハイキング。
高まる気持ちが先を行く。
登山を教えて欲しいと言ってきた彼。
彼の友人はすでに山の魅力にはまっていて、あちこちと歩いているようで、とても軽やか。
僕の山友さんも同じく軽やかに登っていく。
僕は、、、
「ちょっとペースが速くはないか??」
と思いながらついていく。
で、肝心の彼は、つらいつらいと言いながら同じペースで登っていく。
そんなに歩けるの??
予想外な展開にびっくり。
歩く基本を学んで、どうにか疲れない歩き方が最近になってようやく自分なりの形になってきた僕。それとは違い、そう言うことがはじめから自然に出きる人もやはりいるのだなと実感した。
「ちょっと休ませて」と僕からお願いする日はあっという間に来るだろう。
もっと鍛えなければと、戒めの山歩きとなった。
下山し、キャンプ場へ向かう。
彼と彼の友人と僕の三人。
山友さんとは残念ながらここでお別れ。
目指すは
ほとりの遊びばキャンプ場
どの季節に過ごしても、気持ちのいい大好きな場所。
今日の景色はどうかな。
到着。
すると目の前には
これぞ、ほとりの遊びば
的な絶景が有った。
これこれ、これを見たかった。
設営を前に三人で先ずは、
乾杯‼️
下山後のビールは格別に旨いが、この景色は
より一層その味を引き立ててくれる。
あの山のてっぺんからこの曽原湖をみた。
今度はその山の頂を眺める。
これがやりたかった。
あの尾根を歩いたね、などと話ながら眺める。
なんて楽しいんだろう。
と、はしゃいではいたが空腹であることに気付かされる。
そろそろ設営し、遅い昼ごはんとするか。
僕はハンモック泊がしたかった。
だが、ほとりの遊びばキャンプ場はそれほどハンモックを吊れる木々が多くない。
一応、地べた寝の用意もしては来たがよかった、適当な木々が空いていた。
早速吊ってタープを被せる。
いいんじゃなかろうか。
彼ら二人はキャンプスタイルがガチなブッシュクラフター。
タープとワンポールテントをそれぞれチャチャっと設営していた。
それを後ろから眺めるのもまた、楽しい。
遅い昼飯。
ハンモックに揺られるとあっという間に寝落ちしてしまう。そうなると今日はおそらく起きられない。
彼は
「寝たら負けだから」
とか言っている。
寝させて欲しいが、その意味も十分に理解できる。場内を散策し同じような写真を量産し、サイトに戻ってはビールを開け、キャンプ、山の話で盛り上がる。
この日は終始天気が良く、風もなく快適そのもの。
確かに寝たら負けだな。
楽しいからいつまででも話していられるかと思ったが22:00位には限界が来た。
「すみませんがお先に」
ハンモックに横になったらアッと言う間に落ちたらしい、、、
翌朝、かなりの爆音でイビキをかいていたことを知らされ、少々恥ずかしかった。
トイレに目覚めたらもう夜が明けていた。
霞のかかった磐梯山。
綺麗だ。
しばらく眺めていたが、まだ眠い。
ハンモックで二度寝。
あまりの心地よさからこれは起きられないなとそこから目覚ましをかけた。
朝食をゆっくりと楽しみ、ここではいつもそうしているように、景色を眺めながらだらだらと撤収作業をする。
帰りたくないんだよな。
ずっとこの景色を眺めていたい。
ここを訪れる度にそう思う。
帰ってしまうともったいない、そんな貧乏性的な感覚なのだろうか。
心から惚れている場所、
ほとりの遊びばキャンプ場
また来よう。
キャンプは楽しい。